算命占学とは

唐時代の鏡、四神十二生肖紋銅鏡です。十二支の動物と伝説の動物と文字が鋳込まれています。西暦618~907年頃のもの
唐時代の鏡、四神十二生肖紋銅鏡です。十二支の動物と伝説の動物と文字が鋳込まれています。西暦618~907年頃のもの

算命占学とは、古代中国において、時の為政者によって活用された運命学、人間学です。

基本は、人間も動植物と同様に自然界の一部であるという世界観。

人の宿命も、宇宙の営みの中の一部で、自然のリズムに組み込まれているという考え方です。

  

算命占学のはじまりは、古代中国の春秋戦国時代(紀元前770年頃~紀元前200年頃)と伝えられています。

  

戦乱の世の春秋戦国時代より、時の為政者たちは、こぞってこの学問を活用したといいます。

 

己の運気を知り、部下の人となりを見極め、敵を知ることで、戦いを有利に進め、勝ち残り生き残るための方法(処世術)として大切に伝えられてきました。

その方法とは、まずは己の宿命や部下、敵対する相手の宿命を生年月日より算出し、読み解くことでした。

 

宿命を読み解く方法は、生年月日と『陰陽五行』『十干十二支』との組み合わせから9つの星を算出し、宿命表を作成することから始まります。

 

この宿命表から本人の持って生まれた器、性格、親や家系との関わり、仕事の適性、配偶者、兄弟との関係、天中殺の時期などを読み解きます。

この宿命表がその人の一生を読み解く基本の資料となります。

 

もしこの宿命表に示されている内容と、今現在の自分の置かれた状況とにギャップがあるのなら、

宿命の星を生き生きと輝かせる人生に方向修正してゆくための指針となります。

同じ生年月日でも、生まれ育った環境(国家の環境、時代の流れ、親の運命)と、その後の人生の分岐点で選択した道により、おのずと運命は、それぞれ異なったものとなります。

 

出生時に鑑定すればそれは人生の青写真になります。

人生行程の途中であれば、行き先を修正してくれる羅針盤となってくれるでしょう。

 算命占学の占法のひとつに「天中殺」という考え方があります。

しかし以前、雑誌や本などで「天中殺占い」として話題なり、その言葉だけが一人歩きして、

天中殺に対して無用な恐怖感を与えたことは、残念なことです。天中殺だけを取り上げて、

人生の吉凶を鑑定することは不可能です。

天中殺は怖いものではありません。すべては、自然からのメッセージであり、道しるべです。

 

算命占学では、「人の宿命に良いも悪いも無い」ことが基本です。

「宿命は変えらないが、運命は変えられる」「宿命の星を輝かせば運命は改良される」のです。

 

また算命占学は、宗教ではありませんので信じる必要はありません。

 

算命占学は、人生全般の羅針盤として、困難に直面した時の処世術としておおいに活用すべき古代賢人の知恵なのです。